債務者の中には、過払い請求は気が向いたときに行えばいいと思ってる人もいるかもしれません。しかし、債権に消滅時効があることを考慮すれば、その考えは安心できるものとはいえません。債権の消滅時効、つまり、法的に過払い請求ができる期間が定められていて、その期間を過ぎたら請求できなくなるということです。これは刑事事件とまったく同じ構造ですが、時効が適用されているときは逮捕して立件することができますが、時効が切れると逮捕も立件もできなくなります。
それと同じように、過払い請求の世界にも10年という時効がありますので、この期間内に申請しなければお金を返してもらうことはできません。よって、本気で払い過ぎた利息を返還してもらいたいと思う人は、気が向いたときに行えばいいと考えることはないでしょう。むしろ速やかに手続きを開始して、期限内にお金を返還してもらえるように行動するはずです。ただし、一つ気になるポイントがあります。
それは、時効がいつ始まっていつ終わるのかという点です。10年という期間は定められてはいますが、この10年がいつ始まっていつ終わるかをご存じでしょうか。実はこの10年という時効は、金融業者との最後の取引が行われた年が起算点になります。例えば、2015年に最後の取引が行われたとしたら、2025年まで10年間時効が続くということになります。
どちらにしても過払い請求は気付いたら早く行うべきですが、時効の期間についても頭に入れておくといいでしょう。
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